FullSizeRender


こんにちは。ヨッチです。


A会社は工場を有しており、設備の信頼性を維持したり、改造するために、必要な工事計画を立案し、予算化した後、工事の見積処理を行い、施工会社に発注している。発注後は、安全、工程、品質管理を含めた施工管理を行い、完工したら検収を行う。


至って普通の流れであるが、こういう工事が年間で何百件とあり、1人の担当者で20件程度を受け持ち、管理している。


ところが管理の仕方を間違えると、色んな面で業務に支障が生じる。この問題についてお伝えしたい。




 


現場から戻らない担当者

発注者側であるA会社の社員にこんな問題が起きた。この社員は、非常に真面目に仕事をしているのであるが、現場に出たら、なかなか戻って来ないのである。


現場の工事が上手く進捗しているのか、ずっと見ているのである。


これの何が問題かだって?


ずっと最後まで見ていることが問題なのである。受注者側の現場監督が(当たり前であるが)現場を離れることなく、作業員の指揮をとっている。
にもかかわらず、A会社の、この社員は現場に出たら、行ったきりで事務所に戻って来ないのである。


この工事を請け負った施工会社を管理監督するのは、A会社の社員(担当者)の役割である。だから、現場での工事が適切に進んでいることを確認することは決して悪くない。むしろ、興味を持って工事を見て、時に問題があれば必要な指示をしているだろう。


この行為そのものは、施工会社を管理監督していることにあたるものであり、問題はない。問題は、それにずっと掛り切りになって事務所に戻らないことである。


これによって彼が行うべき、他の工事の計画業務、仕様書の作成、見積査定などが遅れてしまうのだ。彼は他の工事も含めて全体を管理するのが仕事である。それが出来ない事態が続いてしまうのである。

 



なぜ現場に行きっぱなしが起こるのか?

実は、彼のように、現場での管理に時間を掛け過ぎて事務所での業務が滞る担当者が増えている。


なぜ、このような事態になってしまうのか。

  • 現場での安全や品質にかかわる事故が過去にあり、現場の管理を重視している

  • 施工会社との連携が上手くいってない。施工会社を上手く使えていない。

  • 事務所での業務が苦手である。苦手な事は後回しにしてしまう。

  • スケジュールを管理する意識が弱い。

  • 上司の指導が弱い。

と様々な理由はあるが、これでは担当者としての責任を果たしていないことになる。その責任を果たすためには工夫が必要である。


施工会社とのあるべき関係

現場から戻すために、まずは、担当者は、管理監督すべき施工会社との関係を適切なものにしなければならない。


A会社の社員は、現場監督ではない。だから現場にずっといてはいけないことを自覚しなければならない。


常時、現場にいる施工会社の現場監督に必要な指示をすれば良いのである。安全でも品質でも気になることがあれば、自分が現場で確認しなくても現場監督に指示して報告をもらえば良い。必要なら、写真を送ってもらえば良い。よって要所要所で現場確認することはあっても、いつも自分が現場にいて見る必要はない。


このように考えて行動しなければ、自分が受け持つ20件の工事全体を管理することは出来ないはずだ。このことに気付くべきである。


現場を安全に施工し、間違いのない品質で完工させることはとても大事なことであるが、そのために必要なことは、現場にずっといることではない。逆に施工会社の現場監督は、現場にずっといて施工計画通り、工事が進むよう、作業員に指示し、施工を確認していかなければならない。


この立場の違いを知った上で、現場監督との関係を構築することが大事になってくる。A会社の、この社員(担当者)はいつも、この点を注意している、あの点を気に掛けているということが施工会社に伝われば、現場監督の現場での管理の仕方も変わってくる。担当者が言わなくても行動が変わる。


また事前に担当者が確認する、施工会社作成の施工要領書(安全対策含む)の内容も、担当者が望むような内容に変わってくる。


そういう意味では、発注者側(担当者)の役割は大きい。これは仕事の進め方の問題である。


このように施工会社との関係が上手く構築出来れば、この担当者は事務所での業務にも時間をかけることが出来そうだ。


その気があればだ。

 



文章を書くということ

ところが事務所での仕事、デスクワークが苦手な人が多い。これは文章を考え、作成することが好きではないからだ。また自分だけで行える仕事ばかりではない。例えば、工事の計画について他部署との調整が必要だったり、設計変更などがあれば、関係者を集めて変更管理の手続きを行わなければならない。意外に事務手続きが面倒なのだ。でもそれは会社のルールであり、省略するわけにはいかない。


さらにこれらの業務を決められたスケジュールに沿って進めなければならない。遅延すれば、その修復対応も加わり、かなりハードな仕事となる。


1つの工事でさえも自分ひとりでは進められないことから、面倒くささを感じ、現場にいることが多いのである。直接、施工会社を管理監督する部署の担当者たちはその傾向が強く、個人によっても得手不得手が分かれる。


これは担当者の役割を再認識してもらうしかない。これが自分たちの仕事なのだから。これで給料をもらっているのだ。


ここで紹介した部署のように、実は文章を書くことが苦手、後回しにする傾向がある。新人だけではない。中堅にもそういう人たちが増えている。


後回しにする理由は面倒だから…
ほんとはどうなのか?よく分からない。レポートが書ける材料は揃っているのに書こうとはせず、溜めている人たちがいるのだ。


忙しいことは書かない理由にならない。それが本業だからだ結果を考察して文字にすることが出来ないのである。これは、考えようとしないことにつながっている。仕事は計画したことをやって、その結果から結論を出す。それが次の計画になる。


簡単に言うと、この繰り返しである。


そこへのモチベーションはどこに行ったのか?考えようとしないと言ったが、あるいは結論を出そうとしないのかもしれない。自分で結論を出さない、自分で決めようとしない人が増えているのかもしれない。


仕事が受け身になっている。自分で決めずして、上司に決めてもらうのか。上司がレポートするよう、どこまで部下へ指導しているのか怪しいところもなくはないが、それにしても言われなければ、いつまでたってもレポートを書かないつもりなのか。


すでに、こういう当たり前のことが出来ていない世界では、技術伝承なんてありえない。レポートを書かないということは技術伝承させるものを残さないことになる。


過去から何年も、先輩たちの成果を積み重ねて来て今の文化、インフラがあるのである。それがレポートを残さないということは、それ以上の進歩を止めることにつながる。


こんなことになってはいけない。常に管理レベルは進歩しないといけない。進歩しなければ、生き残れないからである。担当者も上司もその点を意識して業務を進めることが最低限必要である。


若い時から、レポートを書かせる習慣を付けることが大事である。あとから、その習慣を身につけさせるのは大変。でも上司は根気よく、担当者にその習慣を付けさせてもらいたい。何度も言って、聞かすしかない。
 


以上、ご覧いただき、ありがとうこざいます。
ヨッチでした。