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出典元:東洋経済オンライン

こんにちは。ヨッチです。

国内の年金は、基本65歳からもらえるが、それだけでは老後の資金が足りないことから、その不足分が2000万円とか、あるいはそれ以上とも言われている。いずれにしても少子高齢化が進む以上、足りなくなるのは事実なんだろうと思う。

一方、海外のフランスでは、政権の年金改革に抗議する大規模なデモ、労働者のストライキ、交通マヒ、学校閉鎖などが続き、日本以上に大変な事態になっているようだ。

ということで、フランスの年金制度、年金改革とはどういうものなのか調べてみたので皆さんとシェアしたい。





フランスの年金制度

多くのフランスの労働者は早い時期に労働市場から退出し、年金生活者となる。60歳に近づくと、いつ会社の仕事をやめ、時間が自由に使える生活になるのかを楽しみにしているという。

フランスには、 日本のような定年退職の制度はないので、年金が 満額支給の年が退職のときとなる。この年金支給開始年齢(法定)は、62歳で、現在65歳となって いる近隣のドイツやイギリスと比べて格段に早い。

フランスでは、62歳を過ぎると会社などで働き続ける人は例外となる。わが国のサラリーマンの多くが長年勤めた会社を去ることに不安を持ち、後ろ髪を引かれる気持ちで、定年を迎えるのとは対照的である。

年金が満額になるためには、年金保険料を41年と半年間払い込むことが条件。保険料は、だいたい被雇用者 45%、使用者55%の割合で負担し、国庫補助も大 きい。平均年金額は月1,376ユーロ (約18万円)。

従前に働いていたときの給与との比率(代替率)では、満額の場合、60- 80%くらい。

退職しても、それほど所得水準が落ちないことが、多くの人が退職を楽しみに待っている大きな理由だろう。

🍀🍀🍀

では、何故、年金改革をしなければならないのか?その内容はどんなものなのか…



マクロン大統領の年金改革

今回の年金改革の内容を4つの記事で見てみよう。

1️⃣  マクロン大統領は職業ごとに異なる40以上の年金制度を簡素化したい考え。同国では鉄道や海運などの労働者は通常より最大10年早く退職を迎えることができる。マクロン氏はこうした制度が不公正でコスト高とし、すべての年金受給者に公正な単一の制度に一本化する意向を示している。

2️⃣  年金制度改革案の全容はまだ公表されていないが、マクロン政権は現在42種類に分かれている年金制度の一本化を進めている。

これに対し、新たな年金制度の下では退職年齢が遅くなり、受給年金額が減ると懸念する交通機関の職員、航空管制官、教職員、消防隊員、弁護士らが抗議ストに突入した。

 フランスの現行制度では62歳から年金が支給される。先進国の支給開始年齢としては低い方だが、鉄道職員や国立オペラ従事者など年金上の優遇措置を受けている職業もあり、例えば鉄道の運転士は一般的に50代前半で退職している。 

世論調査では、回答者の69%がストライキを支持している。中でも、18~34歳の支持が最も高かった。

農家はストライキには参加しないとしている。農家の年金は最低レベルとなっている。


3️⃣  年金改革はマクロン氏の大統領選の公約。官民、職業別に42種ある年金制度の一本化を目指す。公務員や国鉄職員への優遇措置を見直し、労働に応じてポイントで保険料を換算して給付額を決める内容で、政府は「年金格差を是正するものだ」と主張している。
政府報道官によると、フィリップ首相が来週にも改革法案の大枠を発表する予定。政府試算では年金保険の赤字は25年までに最大で172億ユーロ(2兆円)に膨らむ見込みで、改革は急務となっている。 
4️⃣  フランスでは現在、さまざまな年金制度が動いており、マクロン大統領はこれを統一したい考え。改革では、労働者は1日働くごとにポイントを与えられ、ポイントに応じて年金受給額が決まるシステムを考案した。

しかし統一年金制度では、船員や弁護士、オペラ関連の労働者向けといった非常に先進的な年金システムがなくなってしまうことになる。

また、これまで62歳だった年金受給年齢を64歳に引き上げ、それより早く年金を受け取る場合には減額される。たとえば、63歳から受給する人は年金が5%減ってしまうという。

最近の世論調査によると、75%の国民が年金改革が必要だと回答した一方、マクロン政権がそれを実現できると答えたのは3分の1にとどまった。


以上より、政権は一部の人が優遇されている年金制度を統一したいと思っているが、年金額が減り、支給開始も遅れる、すなわち退職出来なくなることに腹を立てているようだ。




年金改革に抗議する人々の声

フランス市民の声は厳しい。

東部ベルフォール(Belfort)のデモに参加した保育士の女性は、ストに参加する理由を「65歳になっても、2歳の子どもたちを世話してあげられるとは思えないから」と語った。

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トゥールーズの鉄道で運転士をしているシリル・ロメロさんはフランス・インフォの取材で、年金改革が実現した場合は転職も考えると話した。

「2001年に、50歳で退職できるという契約でこの仕事を始めた。しかし他の人と同様、私の退職年齢は52歳半まで引き上げられ、年金を満額もらうには57歳半まで働かないといけない。政府は私たちをもっと働かせようとしている」

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歴史教師は、6日も引き続きストをするつもりだと話した。「私にとって年金改革は、何度もノックアウトを決められているようなもの。40年以上も働いて得た月額何百ユーロもの年金を失わないために戦っている」

「最低賃金と悪くなっていく労働環境の中で、70歳を過ぎて生徒の前に立ちながら職業生活を終えるなんて、考えたくもない」

 
 

最後に

マクロン大統領の年金改革に70%近くの人が反対している。理由は、年金支給開始の年齢が遅くなって、年をとっても働き続けないといけないということ。加えて、年金保険の赤字から受給額も減るというもの。

退職して年金生活を楽しみにしていた人々にとっては大変な事態な訳だ。具体的なものはこれから公表されるようだが、心中穏やかではないことはよく分かる。

日本の年金は徐々に受給額も減り、支給開始年齢も遅くなることは間違いない。既に破綻への道を歩んでいるのかもしれないが、日本人はまだそのリスクを皆んなが感じているから大きな騒ぎにはなっていないだけだ。若いうちから自分で準備していかなければならない時代になったということだ。


外部リンク(引用元)

元気なフランスの退職者たち

フランスで年金改革巡り大規模スト、交通機関など停止 ロイター

フランスで80万人がデモ、警察と衝突も 年金改革に抗議 BBC

フランス全土でスト、年金改革の抗議デモに150万人 AFP

フランス、5日にゼネストへ マクロン大統領の年金改革に抗議 BBC




以上、ご覧いただき、ありがとうこざいます。
ヨッチでした。